2008年02月14日

東京ゾンビ

本日はバレンタインデー。
だからこの映画です。

「東京ゾンビ」

この映画にもやっぱり「合う」合わない」がある。
ホラー映画(ゾンビ映画)が好きか嫌いかは
あんまり関係なくって、どちらかといえば
コミック原作のコメディが好きか嫌いか?
マンガ的演出が肌に合うか合わないか?
そういったレベル。

あらすぢ
ハゲ親父のミツオ(哀川翔)と生まれつきアフロの
フジオ(浅野忠信)は、さびれた消火器工場で共に
働いている。柔術の達人であるミツオはフジオに柔術を
教え、二人の間には深い絆があった。

ある日、本社からやってきた、サラリーマン生活に
疲れた社員が、二人の仲の良さに嫉妬し、ミツオを
タコ殴りにする。それをじっとみていたフジオは、
突然消火器で社員を殴り殺してしまう。

二人は、「黒富士」に社員を埋めることにした。
生活ゴミ、産業廃棄物、死体、ありとあらゆるゴミを
人々が不法投棄した結果できた山だ。

そこに死体を埋め、立ち去る二人。
しかしそのころ黒富士では、さまざまな化学物質と
埋められた人間の魂が交じり合い、死体が次々と
ゾンビとなって甦り、人を襲い始めていたのだった。

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「哀川翔」さんの新境地映画。

脱力系ヘタマンガ「メカアフロ」をダカーポに
連載していた「花くまゆうさく」氏の
同名マンガが原作であるらしい。氏の描く
マンガにはアフロとはげちゃびんがつきものだが、
この映画、アフロの「フジオ」役が浅野忠信なのは
いいとして、
ハゲの「ミツオ」役が哀川翔に決定した時点で
本人も含めて大いに驚いたらしい。

zonbi.jpg

結果的には成功していたと思う。
哀川翔さんもよくこの役を受けたもんだと思うが
同時に役者として株を上げた感じだ。

題名に「ゾンビ」が出てくる通り
「ゾンビ」映画なのだが・・何と言ったらいいのか
この世に存在する「ゾンビ」と名のつく映像は
すべて観ることが自分に与えられた使命なのだ!と
神からの使命感をお持ちの方以外、たとえば単なる
ホラー好きなんかは観なくてもよいとか思います。

(正面からだと柔術にやられてしまうから、あらかじめ
 「運動マット」でぐるぐるまきにした上で
 上司がミツオを殴るシーン)

「なんだ、その思い切りのいいハゲ頭は!」

難点は少し長めに感じたこと。
監督の佐藤佐吉氏は脚本家で
今回が映画監督デビューらしい。
自分で書いたホンは全部映像化して、かつ
カットなんてもってのほかといった「脚本家」の本能が
多少前に出てきてたかなという気もする。
各シーンがそれこそ1分づつでも短ければ
それだけテンポ良い(ホラー??)コメディに
なり得たのに。残念。

ゾンビの頭を蹴っ飛ばしたら
まるっきりつくりものにしか見えない頭が
空の彼方へすっ飛んでゆくような、くだらない
(苦笑すら躊躇してしまう小学生レベル)シーンを
撮るくらいならば、もう少し別方面のギャグに
例えば会話の中で、もっとはじけて欲しかった。

もっとも真面目に「はじけていた」のは
哀川翔さんくらいなもの。
さすがだと思った。あの「ハゲづら」を
つけたせいで、なにか吹っ切れてしまったらしい。
後半はもうほとんど、哀川翔ワールドと化していた。
彼のコミカル演技が楽しかったもの。
あの「ハゲづら」と共に。

ただ、スケベ根性まるだしのシーンが
ところどころに織り交ぜたあったことには
監督に感謝しておきます(笑)
・奥田恵梨華さん演じるヒロイン初登場シーン。
 コンビニでゾンビ軍団に襲われてコケたとき
 あらわになる太もも・・とか
・金持ちのおばちゃんが、ゾンビファイト競技場に
 落ちてしまったとき、あんなおばちゃんまで
 スケベ視線で撮影したのはさすがにやり過ぎと思う。
 
そんなとこまで見ていたのは
自分だけですかね?スミマセン。

「おう、フジオか。お前・・ロシアはどうしたッ!」
(ミツオ)

(ミ)「前におまえには何か光るものがあると言ったが
    嘘だ。お前には何もない」
(フ)「えーーっ?!、そ、そうなの?」
(ミ)「だからこそ無限の可能性がある。
    それなりに頑張れ!」
(フ)「お、おう、それなりに頑張る」

(王子)「もぎ取ってるぅ?もぎ取ってるんだねッ」

脱力系。



原作:花くまゆうさく「東京ゾンビ 」
監督・脚本 佐藤佐吉
出演者 浅野忠信
公開 2005年12月10日
上映時間 103分 製作国 日本

キャスト
浅野忠信、哀川翔、奥田恵梨華
古田新太、中村靖日、曽根晴美
楳図かずお(秋山先生/王子)
花くまゆうさく

「ロシア行って揉まれて強くなれ。
 で、この子を守ってやれ。男だろ? 
 さよならだけが人生だ」

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ネタばれになってしまいますが・・
「バカッ!俺もゾンビだ」ってシーン。
セリフといい、その言い方といい、
すごすご去ってゆくゾンビといい好きです。
いいなあ。哀川翔。たぶんVシネマで
この映画以上に、真面目に撮っているけど
結果的にはものすごくクダラナイ物語に
たくさん出演してきたんだろうなあ。
さすが苦労人。

「ったく・・最近のゾンビは
 何考えているんだか・・」
posted by PON at 21:00| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(タ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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