未来の二つの顔 (講談社漫画文庫)
星野 之宣 (著)
P・ジェイムス・ホーガン (原作)
もともと、自分が高校生の頃、海外SF作品を
イッキ読みした時代がありまして、そのときに
読んでいた作品。有名どころくらいは
せめて人並みに読んでおこうと、思い立った
まではよかったのですが、ネット等もなかった
時代。なにを基準に読み進めたかといえば
雑誌の付録の、そのまた余白に書いてあった
リストだったりします(弟が定期購読していた
雑誌PCエンジン、サイバーナイト攻略本)
このゲームはトンデモ本のメインライター
山本弘氏らが監修かなにかしていたんで、
とにかくSFにウルサイ人たちが
集っていたんですね。ま、これは超余談。
<あらすぢ>
2028年の月世界。ミニ地球を想定する、
コンピューターと人類の月面支配における
壮絶な戦いは、お互いを破壊に導くが……!
J.P.ホーガンのベストセラーをコミック化した
星野之宣SF傑作!!
2028年の月面、静かの海。月からの鉱物資源の
採掘は、コンピューターシステム・タイタンに
よって円滑に行われ、そのシステムは人類の
未来に大きな期待が寄せられるものだった。
しかし、1つの簡単な命令が、統治者である
人の生命を脅かす危険な作業を選択し、
人類はコンピューターのトラブルと解釈。
以来、人類と知恵を持ったコンピューターの
関係が悪化し始めた。
世界的ベストセラー作品のコミック化。
本格SF傑作!
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小説そのものが1979年作品だというのに・・
日進月歩の世界であるコンピュータを
題材にしていながら
古びない、これぞSFマインドなのかもしれない。
宇宙人が出てきてドンパチやる話ではなかったんで
いまいち展開が地味。すっかり記憶がなくなって
いたんだけど、この漫画で思い出すことが出来ました。
未来の二つの顔ってのは「成功」か「破滅」
あるいは「明るい」か「暗い」か。
コンピュータに関する有名な小話なのだが
・ネコにノミがたかっている
・ノミは熱に弱い
の前提条件かあって、
ネコのノミを排除するにはどうしたらいいか?と
コンピュータに問うと出てくる答えは
「ネコを火に投入する」。
コンピュータはやはりツールであって学習と
自律思考させるのは難しい、と、コンピュータの限界と
人の脳と「思考」の不思議さを語る際には
よく持ち出してくる話だ。
要するにこの話は「人類」という親が、
多大な犠牲を払って「機械(コンピュータ)」という
子供を教育する話なのです。
やれやれ。育てるというのは大変だ。
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ラベル:未来の二つの顔 ジェームズ・P・ホーガン